米沢市にある上杉神社は、戦国武将として有名な上杉謙信を祀る神社です。本殿は大正8年に起こった火事で全焼したため、明治神宮や平安神宮を設計した米沢市出身の建築家、伊東忠太により大正12年に再建されました。

境内には上杉家ゆかりの像や遺品が収蔵され、歴史ファン必見のスポットです。なかでも刀や甲冑（かっちゅう）、絵画など約300点が展示されている稽照殿（けいしょうでん）は見どころです。国登録有形文化財に指定されるほど、歴史的に価値のある品々が見られます。

2009年に放送された大河ドラマ「天地人」の主人公、上杉景勝と直江兼続が並び立つ像は、上杉神社の代表的な写真スポットです。2人の強い絆を表現した銅像を一目見ようと、聖地巡りをするファンも多く訪れています。

宝珠山立石寺（ほうじゅさんりっしゃくじ）はお堂が山の斜面に鎮座しているため、通称「山寺」とも呼ばれています。約109万平米もの広大な敷地に大小約30の堂塔が点在する、山形を代表するパワースポットです。

見逃せないのは山門から奥之院まで続く、1015段の石段でできた参拝コースです。登ると煩悩が消滅すると言われる石段の道中には史跡や絶景ポイントなど、見どころが豊富。なかでも断崖絶壁を突き出すように設けられた舞台「五大堂」からは、石段を登った疲れを忘れるような絶景を堪能できます。日本らしさを感じられる山里の風景や、季節ごとに違った表情を見せる森林の美しさは圧巻です。

山形県は全市町村に温泉が湧き、どこに行っても温泉が楽しめます。なかでも花沢市にある銀山温泉は、東北地方屈指の人気温泉地です。端から端を歩いても5分とコンパクトな温泉街は、大正から昭和にかけての光景が今でも感じられるのが特徴です。

昭和61年に「銀山温泉家並保存条例」が制定されたため、温泉街には今では珍しいガス灯や築100年を超える木造旅館が立ち並びます。大正ロマンを彷彿とさせる街並みは、昔懐かしい気分を味わえます。

温泉街一番奥に位置する、白銀公園の「白銀の滝」も見どころのひとつです。滝壺の近くまで歩いていけるため、落差22mの滝を間近で見られます。大小2本、水量が多いと3本になって流れる姿は迫力満点です。夏に訪れても涼しさを感じられるので避暑地としてもおすすめです。

湯殿山は、月山、羽黒山に並ぶ、山岳信迎の場とされる「出羽三山」のひとつです。標高1500mmを誇り、月山と羽黒山で修行を積んだ修験者の最後に登る山とされています。

湯殿山の中腹に鎮座する湯殿神社本宮は、出羽三山の奥宮と呼ばれる神社です。写真撮影の禁止や参拝は土足厳禁など厳しいルールがあるほど、神聖な場所として知られています。他の神社とは違い、人の手を加えることが禁止されているため、社殿・本殿がないのも特徴です。

湯殿山神社本宮への参拝バス発着所にある、湯殿山レストハウスはついでに立ち寄りたいスポット。出羽三山の参拝グッズや山形名物玉こんにゃく、ここでしか買えない焼き菓子などお土産を購入するのにもうってつけです。

湯野浜海水浴場は、鶴岡市湯野浜浜泉の国道112号線沿いにあります。海岸から遠い沖まで水深が浅く、安全に遊べるため、子供連れ家族にも人気のスポットです。波も緩やかで、川砂利を敷き詰められた人工浜は美しく、「快水浴場百選」に選ばれています。

海水浴だけでなく、夕日の絶景スポットとしても有名です。鮮やかで美しい夕日の情景は圧巻で、「日本の夕陽百選」にも選ばれています。最も夕日が綺麗に見えるのは、6月と11月。天気が良ければ水平線に沈む幻想的な夕日の姿が見られます。

湯野浜海水浴場から海岸線を車で約5分南下すると、世界一のクラゲ水族館「鶴岡市立加茂水族館」があります。世界中のクラゲ70種類を展示する、珍しい水族館にもついでに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。