宇都宮市にある「大谷資料館」は、大谷石の歴史を伝えるミュージアム。大谷石は国分寺や宇都宮城を始め、帝国ホテルの建築時にも使用された由緒ある石材です。

入館後、階段を降りて地下へ進むと大谷石の採掘場跡に到着。眼前には野球場が入りきるほど広い、2万平方メートルの空間が広がります。採掘場跡といっても当時の姿ではなく、壁や地面などはきれいに整備されているので安心です。

採掘場跡には手掘りから機械化までの歩みを伝える模型や資料、アート作品などが展示されていて、歩きながら歴史と芸術に触れられます。ライトアップされた幻想的な空間は、刺激と非日常感を与えてくれるでしょう。

その空間を活かしたコンサートや美術展、イベントなどが開催されることもあるので、気になる方は公式ホームページで情報をチェックしてみてはいかがでしょうか。

大谷資料館から車で20分ほど走ると「宇都宮美術館」に到着します。こちらの美術館は宇都宮市制100周年を迎えた1997年に、宇都宮ならではの文化の創造、町づくりを目指して建てられました。約26ヘクタールという広大な森の中に佇み、訪れた人を静かに迎え入れます。

館内に展示されているのは、主に20世紀以降に生み出された国内外のアート作品。コレクション展と企画展が年に数回ずつ開催されていて、美術やデザイン、モチーフなどがテーマになった繊細な美を存分に鑑賞できます。

ゆっくりと巡り、お腹が空いたらレストランで昼食を。木漏れ日が差し込む客席で、ポーク重やフルーツサンドなどを味わえます。

宇都宮美術館を出発したら、那須へ向かうために北上していきましょう。高速道路と一般道を1時間ほど走ったら、国道461号線沿いに「道の駅 那須与一（なすのよいち）の郷」が現れます。

館内には大田原市の魅力を発信する情報館や、新鮮な野菜が購入できる農産物直売館、手打ち蕎麦が名物のレストランなどがあり、地域の特色や地元の味に触れられます。特に人気なのは、地元産のブルーベリーがふんだんに使用されたブルーベリージェラート。加工・物産館で購入できますよ。

なお、道の駅がある大田原市は、源氏と平家が争った「屋島の戦い」で活躍した弓の名手、那須与一が生まれ育ったと伝えられる土地。与一の名が道の駅の由来になっているだけではなく、活躍を後世に伝える伝承館も建てられています。

那須フラワーパークは栃木県を代表する観光スポットの一つ。雄大な那須高原に広がるお花畑には季節ごとの花々が咲き誇り、甘い香りで包まれます。

5月中旬頃にはチューリップ、6月はバラやルピナス、7月・8月にはサルビアやユリ、9月・10月にはケイトウやマリーゴールドと、訪れる度に異なる花を鑑賞できるので、何度でも足を運びたくなるはず。

那須フラワーワールドは立地も魅力的です。障害物のない大空の下に那須連峰が佇み、その手前にお花畑が広がる光景は圧巻の一言。美しい花々を鑑賞したい人はもちろんのこと、絶景をカメラに収めたい人や、都会の喧騒を忘れて大自然に身を任せたい人にもおすすめできるスポットです。

「那須どうぶつ王国」は、那須フラワーワールドから車で10分ほどの位置にあります。こちらは東京ドーム約10個分という広大な敷地内に、600頭以上の生き物が暮らす動物園です。園内は「王国タウン」と「王国ファーム」の2つのエリアに分かれていて、それぞれ異なる動物と出会えます。

王国タウンは、レッサーパンダやマヌルネコ、カピバラ、ホッキョクオオカミなどが暮らしているエリア。ほとんどの展示施設は屋根付きの通路でつながっているため、雨の日でも濡れずに楽しめます。

王国ファームは、大自然の中に広がる広大な牧場エリア。ヒツジやカンガルー、アルパカ、馬などの生き物と触れ合えます。猛禽類によるフライトパフォーマンスを鑑賞したり、馬やラクダの背に乗ったりと、普段は味わえない体験もしてみては。

なお王国タウンと王国ファームの移動は、無料の「ワンニャンバス」の利用が便利です。かわいい動物のバスに揺られながら、那須の風景も堪能できます。