奈良エリアには、橿原神社や平城宮跡など、日本の歴史において重要な場所が多くあります。今回は、奈良エリアを北と南で分け1泊2日でまわるドライブコースを紹介します。名古屋方面からは車で3時間、大阪方面からは車で2時間ほどで到着し、そこからじっくり見て回れるモデルコースです。
大和平野エリア
奈良県は飛鳥時代の藤原宮や奈良時代の平城京があった場所です。現存はしていませんが、忠実に復原され当時の雰囲気を感じられます。その場所の歴史を思い浮かべながら訪れることで、そのスポットの魅力がさらに感じられるでしょう。
1~5の走行時間:約1時間30分
※観光スポットでの滞在時間除く
1日目は奈良県の北側にある奈良市エリアをまわります。奈良時代の平城京の中心だった平城宮跡歴史公園や多くの国宝を有する興福寺を見ていきましょう。
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奈良県奈良市
平城宮跡歴史公園
平城宮跡歴史公園は、奈良時代の都である平城京の中心だった跡地です。1998年には世界遺産である「古都奈良の文化財」のひとつに選ばれました。
調査や復原整備が長い間行われ、平城宮のシンボルともいわれた朱雀門を中心に、2018年に朱雀門ひろばがオープンしました。ひろばの東側には平城宮跡歴史公園の見どころや奈良時代の歴史を伝える平城宮いざない館があります。出土品や資料、映像プログラムなどで、奈良時代の暮らしぶりなどを学べます。また、カフェや売店、展望台などがあり、特産品や平城京ゆかりのお土産を見たり、ゆったりとくつろぎの時間を過ごすこともできます。
朱雀門ひろばから平城宮の正門である朱雀門をくぐり、奥にまっすぐに進んでいくと大極門があります。その先には平城宮最大の宮殿である、第一次大極殿院があります。当時、天皇の即位式や外国使節との面会など、国にとって重要な儀式に使われていました。
当時の設計図や参考になるような絵もなかったといわれています。そのため、わずかな文献や発掘調査や当時の寺院を参考に復原されています。
名称 | 平城宮跡歴史公園 |
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所在地 | 奈良県奈良市二条大路南3-5-1地図 |
アクセス | 第二阪奈有料道路「宝来IC」より約10分 |
駐車場 |
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入場料 | 無料 |
営業・ 開場時間 |
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休業日 |
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参考 リンク |
https://www.heijo-park.jp/ ※最新情報はリンク先をご確認ください |
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奈良県奈良市
興福寺
興福寺の前身は669年に京都に創立した、山階寺(やましなでら)です。710年の平城遷都の際に平城京に移転され興福寺という名称になりました。
東金堂(とうこんどう)は726年に建立されたお堂です。たびたび火災にあったため、現存するのは、5度目の1415年に再建されたものです。堂内には、室町時代に作られた重要文化財である、本尊薬師如来坐像などが安置されています
東金堂の隣には、奈良のシンボルの五重塔があります。高さは51メートルで、日本で2番目に高い塔です。塔は釈尊の遺骨を納める墓標のため、塔を建てることは仏法を護持や、大きな功徳といわれました。当時、仏教寺院では権威の象徴でもあったため、その高さが権威の高さも感じられます。
当時から伝わる宝物や、教科書で見るような仏像が展示されている国宝館にも立ち寄ってみてはいかがでしょうか。有名な阿修羅像や金剛力士像など、国宝が数多く並んでいます。
興福寺の中には毎年7月7日にしか開帳されない、国宝の三重塔があります。1143年に建てられ、1180年に焼失しましたが、間もなく再建されたといわれています。興福寺最古の建物で、平安時代の建築様式が見られます。
名称 | 興福寺 |
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所在地 | 奈良県奈良市登大路町48地図 |
アクセス | 第二阪奈有料道路「宝来IC」より約15分 |
駐車場 |
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入場料 |
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営業・ 開場時間 |
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休業日 | 年中無休 |
参考 リンク |
https://www.kohfukuji.com/ ※最新情報はリンク先をご確認ください |
2日目は奈良市より少し南下します。まずは日本で最古の神社、大神神社に行ってみましょう。その後には藤原宮跡や橿原神社もまわり、平城京より前の時代に栄えていた日本のルーツをたどっていきましょう。
3
奈良県桜井市
大神神社(おおみわじんじゃ)
大神神社(おおみわじんじゃ)は日本最古の神社といわれています。祭神の大物主大神(おおものぬしのおおかみ)は国造りの神様であり、方除(ほうよけ)をはじめとし、病を治す、縁結びなど、人間の生活全般のご利益があります。そのため強力なパワースポットとしても人気があり、さまざまなご利益が得られると信じられています。
大神神社は拝殿の後方にある三輪山を御神体としているため、本殿がありません。拝殿と三輪山の間には、三ツ鳥居と呼ばれる鳥居があり、本殿に代わるものとして神聖視されています。三ツ鳥居を通して拝む、古代原初の神祀りの形が現代にも伝わっています。拝殿は1664年に徳川家綱によって再建され、国の重要文化財にも指定されています。
名称 | 大神神社 |
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所在地 | 奈良県桜井市三輪1422地図 |
アクセス | 西名阪自動車道「天理IC」より約30分 |
駐車場 |
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入場料 | 無料 |
営業・ 開場時間 |
9:00~17:00 |
休業日 | 年中無休 |
参考 リンク |
https://oomiwa.or.jp/ ※最新情報はリンク先をご確認ください |
4
奈良県橿原市
藤原宮跡(ふじわらきゅうせき)
藤原宮跡(ふじわらきゅうせき)は694年から約16年間、藤原宮があった場所です。この跡地には、季節ごとに美しい花が植えられています。春は菜の花、夏はキバナコスモス、秋はコスモスなど季節ごとの美しい花々を楽しめます。
7月下旬~8月中旬には、ハスが見頃をむかえます。約3,000平方メートルにわたって11種類のハスが植えられています。また朝日や夕日が美しい絶景スポットとしても人気です。平成23年に、藤原宮跡から見た大和三山の眺めが「重要眺望景観」に指定されました。どこまでも続く花畑や、朝日や夕日の美しさなど、心が落ち着く時間を過ごせるでしょう。
名称 | 藤原宮跡(ふじわらきゅうせき) |
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所在地 | 奈良県橿原市醍醐町地図 |
アクセス | 京奈和自動車道「橿原北IC」より約15分 |
駐車場 |
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入場料 | なし |
営業・ 開場時間 |
なし |
休業日 | なし |
参考 リンク |
https://www.city.kashihara.nara.jp/soshiki/1021/1/2/5/3873.html ※最新情報はリンク先をご確認ください |
5
奈良県橿原市
橿原神宮(かしはらじんぐう)
橿原神宮は初代天皇である神武天皇が、紀元元年に橿原宮で即位したことから、日本建国の地であると日本書紀に記されています。そのため、この橿原神宮は、日本の始まりの場所ともいえるでしょう。
橿原神社に入ると参道や社殿、境内のスケールの大きさに驚くことでしょう。高さ約10mの第一鳥居から南神門まで、表参道が約300mも続きます。両脇には橿の木が並び、歩くだけで自然の生き生きとした姿に癒されます。他にも飛鳥時代に築造されたといわれる深田池では、季節ごとの花々やさまざまな野鳥も見られるので橿原神社内を散歩するのもおすすめです。
南神門から石段を上がると、神域に辿り着きます。外拝殿は両脇に長い廻ろうを連ねた造りで、紀元2600年を祝って昭和14年に建造されたものです。そのため昭和の神社建築の様式が伺えます。玉砂利を敷き詰めた外拝殿前の広場は約970坪あり、神武天皇の御正徳を空間で表しています。きちんと整えられている様からも、偉大さが感じられますよ。
名称 | 橿原神宮(かしはらじんぐう) |
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所在地 | 奈良県橿原市久米町934地図 |
アクセス | 京奈和自動車道「橿原北IC」より約20分 |
駐車場 |
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入場料 | 無料 |
営業・ 開場時間 |
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休業日 | なし |
参考 リンク |
https://kashiharajingu.or.jp/ ※最新情報はリンク先をご確認ください |
大和平野エリアには、初代天皇が即位したといわれる橿原神社や、日本最古の神社である大神神社など見どころが多いです。日本の歴史に深く関りのある場所が、忠実に復原され、当時の雰囲気を感じることができます。家族で奈良をまわり、日本の歴史を学ぶドライブコースを計画してみてはいかがでしょうか。