福岡から高千穂峡までは、高速で約2時間30分で到着します。高千穂峡は、阿蘇山の火山活動で噴出した火砕流が五ヶ瀬川に流れ出し、冷え固まったものが浸食されて形成されました。まるで切り出したような柱状の岩壁が並んでいることから、柱状節理（ちゅうじょうせつり）と呼ばれています。1934年には「国の名勝・天然記念物」に指定されました。

渓谷に沿った遊歩道を進むと、高千穂の伝説にもなっている「鬼八の力石」があります。また、「高千穂三橋」といわれる3本のアーチ橋がかかっていて、それぞれ大正・昭和・平成に作られました。遊歩道から3本の橋を一望でき、撮影スポットとしても人気です。

渓谷内にある「真名井の滝」は、約17mの高さから水しぶきを上げながら落ちる姿が神秘的で、日本の滝100選に選ばれました。高千穂峡では真名井の滝にさらに近づける貸しボートがあります。ボートなら真名井の滝を見上げたり、水しぶきを感じたり高千穂峡の自然を間近に感じられるでしょう。

高千穂峡から1時間20分ほど車を走らせると、クルスの海に到着です。展望台から見ると、岩の形状が十文字（クルス）になっていることからクルスの海と呼ばれています。また、十文字の横にある岩場を合わせると「叶」に見えるため、ここで祈りを捧げると、願いが叶うという伝説が生まれました。

展望台には、訪れた人の願いや希望を天に託す象徴として、願いが叶うクルスの鐘が設置されています。この鐘は、人と人がいたわり合うような姿を表現しています。

クルスの海で祈りを捧げたら、南国のようなフェニックスの並木と青く大きな海の絶景が見られる堀切峠を通ります。フェニックスは1966年に宮崎県の県の木に制定されました。

堀切峠にある展望台からは真っ青な太平洋が目の前に広がり、遮るものなく見渡せます。海岸線がずっと先まで続いていて、いつまでも見ていたくなる絶景です。海岸をのぞき込めば「鬼の洗濯板」といわれる、波状の岩が波間から見え隠れします。

堀切峠から1kmほど進んでいくと、道の駅フェニックスに着きます。日向夏や明日葉、マンゴーなど宮崎県ならではのソフトクリームが人気です。標高50mにある展望デッキでソフトクリームを食べながら、景色を眺めてみてはいかがでしょうか。

霧島連山の麓にある高千穂牧場には、ジャージー牛やガーンジー牛、ホルスタイン牛が合わせて約90頭います。その他にも、羊や馬ものびのびと暮らしています。

おなかが空いてきたら、レストランでジンギスカン鍋や、国産ステーキランチなどを味わえます。軽食ならフードコートがおすすめ。オリジナルピザやサイコロステーキなど、霧島連山の広大な景色を眺めながら食べる味は格別です。牧場でとれた牛乳をたっぷり使った濃厚なソフトクリームは、ここでしか味わえません。

牛舎や搾乳の様子を間近で見学ができ、日・祝日のみ1日2回、先着順で乳しぼりの体験ができます。事前に予約をすると、牧場でとれた牛乳を使ったバターの手作り体験もできます。

帰る前にはお土産もチェックしましょう。人気のお土産は、3種の牛乳がミックスされ、コクがあるのにすっきりとした味わいの高千穂牧場牛乳です。他にもヨーグルトやチーズ、ソーセージなど、思わず買いたくなる商品が目白押しです。