奈良公園内にある「春日大社」は768年に造営された神社です。「古都奈良の文化財」のひとつとして世界遺産に登録されています。全国に3,000社ほどある春日神社の総本社でもあります。

春日大社のご利益は、家内安全・安産・病気平癒・身体健全などです。また、全国で唯一の夫婦の大國様が祀られている末社「夫婦大國社（めおとだいこくしゃ）」は、夫婦円満や縁結びのパワースポットとして人気です。

国宝354点、重要文化財1,482点を所蔵している美術館「国宝殿」も見どころです。美術工芸から甲冑・刀剣など、この美術館でしか見られない古い宝物が見られます。自然に癒されたいときは、「萬葉（まんよう）植物園」がおすすめです。萬葉集（万葉集）に収められた歌に登場する植物を、約300種栽培しています。

「石上神宮（いそのかみじんぐう）」は、日本最古の神社のひとつです。飛鳥時代の豪族、物部氏（もののべし）の総氏神とされていました。主祭神は、国土平定に偉功をたてられた神剣「韴霊（ふつのみたま）」に宿られる布都御魂大神（ふつのみたまのおおかみ）、死人をも蘇らす力があるとされる10種の神宝「天璽十種瑞宝」（あまつしるしとくさのみづのたから）に宿られる布都御魂大神（ふつのみたまのおおかみ）、八岐大蛇（やまたのおろち）を退治したとする神剣「天十握剣（あめのとつかのつるぎ）」に宿られる布都斯魂大神（ふつしみたまのおおかみ）です。

古くから、健康長寿・病気平癒・除災招福のご利益があると言われています。石上神宮を訪れたら、ぜひ家族の健康や安全を祈願してみてください。あらゆる願いを叶えるとされる百事成就のご利益もあるとされているので、仕事から家庭、勉強と幅広く祈願するのも良いでしょう。

神剣を祀っていることから、剣の形をしたお守り「御神劔守（ごしんけんまもり）」が販売されています。主祭神が宿る神剣、韴霊は神武（じんむ）天皇とその軍を蘇らせたという言い伝えをもとにした、起死回生のお守りです。お金や人間関係など、逆境に負けないパワーが欲しいときにいかがでしょうか。

「玉置神社」は、標高1,076mの玉置山の山頂付近にあります。険しい道のりが多く、冬は道中が積雪・凍結する可能性があるため、「神様に呼ばれないとたどり着けない」とされる神秘的なパワースポットです。「紀伊山地の霊場と参詣道」という世界遺産の一部でもあります。

境内には、樹齢3,000年の神代樹（しんだいじゅ）をはじめとする、天然記念物指定の大きな杉がたくさんあります。夫婦で訪れた際には、「夫婦杉（めおとすぎ）」を見に行くのもおすすめです。これからの夫婦仲が、より良いものになるよう祈ってみてはいかがでしょうか。

玉置神社は、非常に珍しい悪霊退散の神徳がある神社です。昔はこの場で、皇族の悪魔払いが行われていたと言います。不運続きな人や、子どもの進学や就職といった重要なイベントが控えている人の支えになるでしょう。

悪霊退散の護符は社務所で購入可能です。家に貼るようなサイズのものから、財布に入れておけるほどの小さなサイズまであります。社務所では狩野派による襖絵も見られるので、参拝・護符の購入を終えたらぜひ立ち寄ってみてください。

荒神社（こうじんじゃ）は、日本三大荒神のひとつです。荒神とは台所の神のことで、火の神・かまどの神と言われています。荒神社のご利益は、家内安全・商売繁盛・厄災除けなど、火に関するものです。

荒神社は、空海が高野山を開山するときに修行し、鬼神に出会った場所とされています。鬼神から「自分を祀るなら願いを叶える」と告げられた空海は、立里荒神として祀ることにしました。以降、空海は生涯にわたって立里荒神を参拝していたと言います。

荒神社がパワースポットと言われる所以は、自然を重んじるかのような境内の造りです。石段にズラリと並ぶ「白木の大鳥居」は、どれも色付けられず、木そのままの風合いを大切にしています。杉の木を貫通させている本殿からも、自然の姿を極力壊さない配慮が見られます。

また、荒神社は1,260mの山頂にあり、条件次第では早朝に雲海が望めます。雲海ができやすいのは、空気が冷えていて適度な湿気があることです。条件が揃いそうなときは、ぜひ早朝に車を走らせてみてください。

桜井市にある「長谷寺（はせでら）」は、日本最大級の観音像「本尊十一面観世音菩薩立像」があることで知られています。その大きさは、なんと1,018.0cmです。また長谷寺には、本尊十一面観世音菩薩立像を含む、重要文化財に認定された像がたくさん祀られています。

長谷寺のご利益は開運招福や諸願成就、縁結びなどさまざまです。なかでも特に注目されているのは美に関するご利益で、美容にこだわる人々のパワースポットになっています。家族の開運を願いつつ、自分の肌や髪の美を祈願するのも良いでしょう。

一年中花を咲かせていることから「花のお寺」とも呼ばれています。特に、4月から5月に開催される「牡丹まつり」は有名です。7,000株150種類の、色とりどりの牡丹が見られます。他の時期にも季節の花が咲いているので、参拝のタイミングで見られる花を楽しんではいかがでしょうか。