少し長めのお休みが取れたら、自身の心とからだに向き合う旅へ出かけたい…。そんなあなたにおすすめしたいホテルが、沖縄・部瀬名岬にたたずむ、「ザ・テラスクラブ アット ブセナ」です。全館クラブフロアのラグジュアリーホテルでありながら、タラソプールでの運動を中心とした滞在型ウェルネスプログラムが充実。美しい海とともに心とからだを解放する滞在が叶います。
Photo:Akiko Fukuchi
Text & Edit:Misa Yamaji (B.EAT)
コバルトブルーの美しい海とともに過ごす優雅な休日
日々忙しく過ごすなかで心身に溜まった疲れを旅でリフレッシュする・・・。
自身の健康に真摯に向き合い、リゾートホテルに長期滞在しながら養生する滞在は、ヘルシーコンシャスな人だけのもの。そんな固定概念は、もはやひと昔前のことになりつつあります。コロナ禍を経たこともあり、一般的にも自身の心身をよりよい状態にしたいとウェルネスをテーマにしたホテル滞在に注目が高まっているのです。
しかし、旅慣れた大人が満足する上質な客室、ホスピタリティあふれるサービス、圧倒的な自然との調和…。日本でそんな“ラグジュアリー”と“ウェルネス”を両立しているホテルは実は多くありません。
今回ご紹介する沖縄の「ザ・テラスクラブ アット ブセナ」は、それらすべてが叶う数少ないホテルといえるでしょう。
ホテルが建つのは、沖縄海岸国定公園に指定されている部瀬名岬。
全68室の客室は名護湾に面したオーシャンサイドと夕日が眺められるサンセットサイドに分かれています。オーシャンサイドの客室から臨む、透明度の高いコバルトブルーのグラデーションが美しい穏やかな海はどれだけ眺めていても飽きません。窓を開け放して海風を感じれば、日頃の疲れも消えてしまいます。
部屋は54m2から。ベッドルームから連なるソファが設置されたリビングスペースに、デイベッドがあるテラス。バスタブからも海を眺めることができるという贅沢な造りです。しかも全室がクラブフロア扱い。ゲストはみな、1階のラウンジでティータイムにはお茶やスイーツ、アペリティフタイムには好きなワインやオードブルを楽しむことができます。
宿泊を除くすべての施設の利用が13歳以上に限定されているため、施設内は静か。まさに大人がゆっくりと滞在したくなる時間が流れているのです。
カウンセリングから始まるオーダーメイドのウェルネスプログラム
そしてこちらのホテルの最大の魅力は、敷地内のプールを使ったタラソテラピーのプログラムをベースに、運動やスパ施術を組み合わせたカスタムメイドのウェルネスプランを提案してくれることにあるでしょう。
タラソテラピーとは、フランス発祥の海水や海泥などの海の資源を用いた健康療法のこと。多くの施設が海岸沿いにあり、海洋性気候のもと、海水のなかで運動することでからだを活性化させ、機能を高めていきます。
ホテルでは、目の前の海の沖合から海水を引き込んだ温水のタラソプールで動くことを基本に、運動療法の資格をもっているセラピストがゲストごとに必要なプログラムを提案してくれるのです。
ゲストはまずカウンセリングシートに記入し、からだの状態をトレーナーに相談。自分のからだを“どうしたいか”を伝え、それに沿ってきめ細やかに運動の提案をしてくれます。
「“日頃の運動のフォームがあっているか確認をしてほしい”というご要望から、“運動の習慣をつけたい”といったものまで、ゲストのリクエストはさまざまです。どんな方でも、ご自身のからだの変化の兆しが感じられるのは3泊4日くらいの滞在からでしょうか。ですから、やはり3泊4日くらいの滞在で体験されるのをおすすめします」と、タラソチームリーダーの水野麻衣さん。
すべてのプログラムは、タラソプールでの運動がまず基本とのこと。水野さん曰く、「タラソプールは33度と36度の水温エリアがあります。その水温の違うエリアを番号ごとに進んでいただくのですが、ジェット水流を背中や腰に当てたり、水流にさからって歩いたりするだけで血行を促すことができます。また、海水の浮力がありますから、運動しても腰や膝に負担がかかりにくいのも特徴です」とのこと。
じっくりと番号に沿ってピクトグラムの指示に従い移動するだけでも、1周30分近くかかるほどの充実度。思った以上の運動量に驚く方もいるかもしれません。温海水なので冬でもタラソプールでの運動ができるのも魅力的です。
こうしたプログラムをまずは気軽に体験してみたいという人は、「Thalasso with Botanical」などの滞在型ウェルネスプログラムをチョイスするのもいいでしょう。
「Thalasso with Botanical」は、タラソプールでのプログラムに加え、植物由来のボディクリームの調合や、コルシカ島生まれの自然派コスメ「NUCCA」を使ったボディとフェイシャルの施術、パーソナルヨガなどが組み込まれた植物の力を取り入れる人気のプランです(2024年3月31日までの限定)。
タラソプールで運動して血流をよくしてからスパの施術を受けることで、よりリラックスをすることができます。
植物のチカラをからだの中からも取り入れる
そしてこのウェルネスプログラムの魅力は、運動だけのアプローチにとどまらず、食事のアドバイスをもらえるところにもあります。
食事はホテル内のダイニングが基本ですが、セラピストから、からだの状態に合わせて“タンパク質を多くとっていただきたいので、このメニューがおすすめです”など、ディナー前に提案を受けることができるのです。
また、ヴィーガンメニューが充実しているのも特徴です。ニューヨークのミシュランガイド三ツ星レストラン「イレブン・マディソン・パーク」のヴィーガンメニュー開発時メンバーの一人だったシェフが監修する料理は、ヴィーガンとはいえどれもしっかりと食べ応えがあるもの。
沖縄ならではの力強い野菜や、沖縄もずくなどの海藻を使った料理は、いずれも植物のエネルギーを感じられます。
メニューにはそれぞれカロリーやPFCバランスなども記載されており、ご自身がとるべき栄養素に合わせて料理をチョイスできるのもウェルネスリゾートならではでしょう。
朝食もからだのことを考えた料理がずらりと並びます。搾りたてのオレンジジュースのほかに、グルテンフリーのゲストにも考慮し、麺はフォーを採用。また、地元で採れた野菜やフルーツの種類が豊富なのも嬉しいポイントです。
3泊4日の滞在中に1日は、部屋のテラスで朝食を取るのもおすすめです。インルームダイニングのメニューでも、卵の白身だけでつくるオムレツなど、ヘルシーコンシャスなメニューを選ぶことも可能。
ウコンや紅芋などを練り込んだホテル自家製の天然酵母パンや、月桃のジャムなどの沖縄らしい食材も食卓を彩ります。
毎日、プログラムにそって運動をすることが習慣になると、早起きして自然と散歩したくなるなど、からだに少しずつ変化が現れてくるそう。
そんなときはホテル内をぐるりと一周してみましょう。バリ島在住のガラス工芸作家によるアートが飾られた回廊や目の前のビーチ、プールサイドは散歩するだけでも気持ちがよく、リフレッシュすることができます。
美しい海の力と自然の力、そして食の力を取り入れながら、心とからだを休ませる滞在が海外に行かずとも叶うのは非常に魅力的。3泊以上の長い滞在でも、「ザ・テラスクラブ アット ブセナ」ではお隣の「ザ・ブセナテラス」のプールやレストランなどの施設を利用できるのでまったく飽きずに過ごすことができます。
一年に一度はこのホテルで自身のからだと向き合い、調整してまた日常の忙しい日々に戻っていく。そんなリピーターが多いというのも納得です。
このホテルの魅力
- ホテルが建つのは、沖縄海岸国定公園に指定されている部瀬名岬。
- “ラグジュアリー”と“ウェルネス”を両立している日本でも数少ないホテル。
- 全68室の客室は名護湾に面したオーシャンサイドと夕日が眺められるサンセットサイドに分かれる。
- 敷地内のプールを使ったタラソテラピーのプログラムをベースに、運動やスパ施術を組み合わせたカスタムメイドのウェルネスプランが体験できる。
- ニューヨークのミシュランガイド三ツ星レストラン「イレブン・マディソン・パーク」のヴィーガンメニュー開発時メンバーの一人だったシェフが監修するヴィーガンメニューもご用意。