神が住む、奥日光のラグジュアリーホテルで
デトックスなステイを

首都圏からクルマで約2時間。最近海外の旅人にも注目されている日本の観光地が奥日光です。日本で最初に誕生した国立公園のひとつ「日光国立公園」の豊かな自然もあるこの場所は、かつては女人禁制の山岳信仰の神域でした。世界文化遺産「日光の社寺」なども多く、火山と水の恵みである温泉も豊富。都心から近い場所で、昔から変わらない“日本の原風景”を感じるなら、2020年に誕生した「ザ・リッツ・カールトン日光」での滞在がおすすめです。

Photo:Kenji Kudo
Text:Misa Yamaji (B.EAT)

湖畔にたたずむ静寂のホテルへ

首都圏から東北道経由で日光インターチェンジを降り、森のなかへ吸い込まれるようなワインディング・ロード“いろは坂”を登り切った先に現れるのが2020年にオープンした「ザ・リッツ・カールトン日光」です。

目の前に中禅寺湖、右側に男体山。背後には華厳の滝。「日光国立公園」内という奥日光随一の場所に、ひっそりと立つこちらのホテルは、周囲の森と同化するように建てられています。

男体山の麓に立つ「ザ・リッツ・カールトン日光」

石造りの、海外の山岳リゾートのようなエントランスでクルマをバレーに預け、中に入るとスタッフの方に広々とした木の温もりあふれるロビーラウンジに案内されます。ウェルカムドリンクを飲みながらここでチェックイン。

窓の向こうには、ホテルの庭、そしてその先に中禅寺湖が見えます。静かな湖面に木々の緑。その風景はどこか神秘的な雰囲気が漂っていて、この地が古くから山岳信仰の地だったということを思い出させます。

1階ロビーラウンジのつづきにあるライブラリー

一息ついたら、早速部屋へ向かいましょう。

こちらの客室は、中禅寺湖ビュー、男体山ビュー、滝へつづくリバービューと、どの部屋からもこの場所ならではの景色を堪能できます。

どの部屋も魅力的ですが、やはりおすすめは中禅寺湖ビュー。ベッドルーム、次の間の“縁側ラウンジ”、テラス、バスルームと、どこからでも静かに水を湛えた中禅寺湖を眺めることができるのです。

日本工芸の美が散りばめられた客室

中禅寺湖ビュールーム。キングサイズのベッドはシモンズ。

インテリアを担当したのは、メルボルンに本社を置くオーストラリアのデザイン会社LAYAN Architects + Designers。栃木の「鹿沼組子」の仕切り、麻の葉紋様の戸板、指物家具など、海外のデザイナーの感性がとらえた日本の美が随所に散りばめられており、受け継がれてきた日本の工芸がモダンな空間にしっくりと馴染んだ心地よい空間となっています。

全室に備え付けられたテラスにもガーデンソファがしつらえており、天気のよい日に湖を眺めながら、ゆっくりと過ごすことができます。

すべての部屋には“縁側ラウンジ”が。床暖房が入っているなど細部まで居心地のよさが追求されている。

そして、筆者のお気に入りが縁側に見立てたラウンジスペース。大きめのラウンドテーブル、ソファがあり、ワークスペースとしても、またルームサービスをとって食事をする場所としても快適な空間になっています。

ベッドルームとの間にはガラスの引き戸があり、閉めれば開放的な眺めはキープしつつも、セパレートした空間に。例えばパートナーと別々のことをして過ごしたいときなど、適度な距離感を保ちながらパーソナルスペースを確保でき、部屋での滞在が快適なものとなるでしょう。

ザ・リッツ・カールトン初となる温泉施設が登場

また、このホテルを訪れる楽しみとして忘れてはならないのが、ザ・リッツ・カールトン初となる温泉施設。

奈良時代に日光開山の祖・勝道上人が発見したとされる「日光湯元温泉」は、白濁の硫黄泉が湧く日本有数の名湯。ホテルの温泉はこの「日光湯元温泉」から引いており、大浴場では源泉かけ流しで楽しめるのです。

大浴場の露天風呂。白濁した硫黄温泉が楽しめる。大浴場はほかに内風呂、サウナや水風呂も完備。

温泉でからだを温めたら、おすすめしたいのがこの場所でしか受けられないスパの施術です。

男体山の噴火から誕生した玄武岩のホットストーンと、日光二荒山神社の御神水と清め塩を使用した「リストラティブ・ロック・リチュアル」など、土地の持つパワーの力を借りて、心身のバランスを調和するオリジナルプログラムが充実しています。

露天温泉風呂付きのトリートメントルームもあるので、プライベート感を楽しみたい方はこちらを予約して。自分と向き合い、からだを休める贅沢な時間が約束されます。

ウイスキーのディスプレイが圧巻の「ザ・バー」。

一歩館内に入ってしまったら、篭ってしまいたくなるホテルなので、食事はホテルのレストランを予約しておきましょう。

選択肢は、別棟「レークハウス」での洋食か、鮨や鉄板焼き、会席料理を楽しめるオールデイダイニングの「日本料理 by ザ・リッツ・カールトン日光」。いずれも栃木県の農家直送の野菜など、地産の食材を活かした料理がいただけます。

「レークハウス」の暖炉前での食事は海外のような雰囲気のなか、フレンチベースの料理に舌鼓を打つのもいいし、日本酒が好きな方なら、レアな地酒が揃う日本料理での食事も面白いものになるはず。

そして食事の前後どちらかに忘れずに訪れてほしいのが、日本全国24カ所の蒸留所から集めた110種のウイスキーがずらりと壁に並ぶ「ザ・バー」です。「ザ・バー」は外来からのゲストも多い人気のバー。滅多に手に入らないレアなウイスキーのラインアップにはマニアも圧倒されるはず。また、世界大会で優勝経験も持つバーテンダー、後閑信吾氏が監修したカクテルも、試す価値があります。

チェックアウト時、ゲストには記念のお守り型アメニティが手渡される。

「ザ・リッツ・カールトン日光」は、古くから紡がれる歴史や文化が息づく日本らしい土地に誕生した、世界に誇るラグジュアリーなマウンテン・リゾートだといえるでしょう。

湖を目の前に、自然が見せてくれる四季の移ろいを感じながら温泉に浸かって滞在することで、いつのまにか心身ともにデトックスしている…。そんな体験ができる、季節ごとに何度も足を運びたくなるホテルです。

このホテルの魅力

  • 日本で最初に誕生した国立公園のひとつ「日光国立公園」内に2020年開業したホテル。ドライブにはうってつけの“いろは坂”を登り切った先に建つ。
  • おすすめのお部屋は中禅寺湖ビュー。全ての部屋にある縁側に見立てたラウンジスペースには、大きめのラウンドテーブル、ソファを設置し、ワークスペースとしても、またルームサービスをとって食事をする場所としても利用可能。
  • ザ・リッツ・カールトン初となる温泉施設があり、大浴場は源泉かけ流し。
  • レストランは、別棟「レークハウス」での洋食か、鮨や鉄板焼き、会席料理を楽しめるオールデイダイニングの「日本料理 by ザ・リッツ・カールトン日光」の2軒。
  • 「ザ・バー」には日本全国24カ所の蒸留所から集めた110種のウイスキーがずらりと壁に並んでいる。